Oblique Narratives ―斜角叙事―




Soonyoung Kwon “Family” 2010

2011 年 11月11日(金)-12月3日(土) 11:00 - 19:00
日曜・月曜・11/15(水) 休廊 (11/13は開廊)


オープニング・レセプション:
11月11日(金)18:00 - 20:00

会場:TKG Ceramics (小山登美夫ギャラリー京都 1F)


フォイル・ギャラリーとGallery Factory は、韓国人作家グループ展「Oblique Narratives―斜角叙事―」を 共同開催します。

本展より紡ぎ出される物語は、見る者それぞれのパースペクティブにより解釈され、新たな物語を生み出すでしょう。
私たちの世界は(客観的とも言える)情報に満ちています。その膨大な情報源の中から、アーティストは容易にそ の一片を拾い、主観的見解に基づきその情報を再構築します。
本展「Oblique Narratives―斜角叙事―」では、第3者からもたらされたものではなく、アーティスト自身の想像や 思想に基づき生まれ、無数の物語や可能性を内包する作品を発表します。 本展の物語の体系を、あえて例えるならば、起承転結がある論説的な小説というよりは、詩や散文のようであると 言えます。 作品の意味や方法論について言及することを求めがちな鑑賞者には、一見捉えがたい展示かもしれません。
鑑賞者は、終わることがないような無限のストーリーが散らばる本展に足を踏み入れたとき、自分がただ「誰かの 作品」を見ているのではなく、その場にいることにより、すでにその物語の一員であることを体感するでしょう。
本展では、個人の叙事(=物語)と記憶をもとに生まれた作品を発表し、作品の与える力の可能性を呼び覚まします。
そこで語られる物語は、東洋の思想に基づく、祈り、癒し、瞑想等の自身の声に耳を澄ますという行為と同じ文脈です。
どこまでも続いていくかのような無限大の想像力を、鑑賞者一人一人に与えることになるでしょう。 色彩豊かな物語で表現される本展に、どうぞ足をお運びください。

カン・ヘスは、対話において「話す者」「聴く者」、そして「その間にある媒体」に横たわる慣習的な成り立ちについて問いかけています。含蓄に富む絵が散りばめられた作品「マンダラ」は、「視覚による物語」の実験のためのドローイングです。作家によって緻密に統制されたこの作品と対峙した瞬間、見る者は各々の経験や記憶をなぞるように、自身の言葉でその絵の意味を再構築せずにはいられないでしょう。鑑賞者が自身の経験を元に絵で感じた物語こそが、純粋かつ唯一無二の物語であると言えます。

クォン・スンヨンは、近年の作品において、アーティストがどのように暴力や痛みについて捉えているかを、表現しています。彼女は自身の経験をもとに制作を続けていますが、想像力に富んだ近作は、ファンタジーのような夢の世界へと誘っています。しかしながら、その夢は悪夢のように奇妙かつ破壊的です。ミッキーマウスのようなキャラクターが、作家オリジナルのキャラクターとともに作品に登場しますが、拷問のような精神的苦痛を味わう残酷な世界の住人として登場します。ですが、この残酷なシーンには皮肉にも白い雪といったような、無垢で幻想的な景色が共存しています。この奇妙な共存は、遠い夢の中のような、またスノードームの中の景色を覗いたような幻想的な世界へと、私たちを誘います。

ノ・サンジュンは、現代社会の急速な流れに疎外感や乖離を感じ、作品内で現代人の生活様式をメタファーとして表現します。最先端や流行のものに身を委ね、古いものを粗末にすることを当たり前だと思う昨今、私たちは自分自身にとって大切なものを見失っているのでは、と彼女は言います。作品の中の人々は、ある力のようなものに導かれたように、同じ行動をし、選択肢が多数あるにも関わらず同じものを欲し、同じ夢を追いながらも、互いに競合し合います。彼らは、いかに自分のテリトリーが広いかを、またいかに自身が生を全うしているかを、自己確認しながら誰かに知らしめているようにも見えます。日常にあふれる事象をもとに、社会システム、環境、存在理由が俯瞰的に再構築された本作は、鑑賞者の日々の暮らしを再認識させるでしょう。




Mandalaki _ Cloud 2008
Fireworks(detail view) 2009


【参加作家】

カン・ヘス(Hyesook Kang)
1978年生まれ。2001年韓国工科教育大学卒業。 2006年、国民大学(韓国)にてMFA(美術修士号)取得。Bebe lezard, bebe bizarre (Le Prix Nord Isere, フランス)など多くのレジデンス・プログラムに参加している。
主な個展に「The ten enjoy symbols of longevity」( Greemzip Gallery・韓国・2008)、主なグループ展に「10 colors & 10 designers of Seoul」(Seoul Design Gallery・韓国・2010)。
主な著作に『Bebe lezard, bebe bizarre』(ルドモンド社、フランス)、『Where is my tail?』(Sangbooks、韓国)など。

クォン・スンヨン(Soonyoung Kwon) 1975年生まれ。2003年、檀国大学校(韓国) にて韓国画のBFA(美術学士号)を、2005年、弘育大学にて同MFA取得。
主な個展に「Empty Smiles」(Gallery Factory、韓国・2011)、 「Flashback」(Kwanhoon gallery・韓国・2007)、主なグループ展に「Day of Confidence」(art space pool、韓国)など。

ノ・サンジュン(Sangjun Roh) 1976年生まれ。2002年、ソウル大学卒業。2005年、ロンドン大学チェルシー校にてPG Diploma取得、2006年、同校にてMFA取得。
主な個展に「Upset」(GYM project・韓国・2011)、「Giant Funfair」(Gallery Factory・韓国・2010)、主なグループ展に「部分と全体」(ヒロミヨシイ・東京・2011)など。
2010年にはJoongAng Fine Arts Prizeグランプリを受賞。


ゲスト・キュレーター:ボラ・ホン(Bora Hong)Gallery Factory ディレクター
共催:Seoul Foundation for Arts & Culture
協力:小山登美夫ギャラリー




会場:TKG Ceramics (小山登美夫ギャラリー京都 1F)

[地下鉄]烏丸五条駅8番出口 徒歩7分  
[JR]京都駅中央口15分
[バス]市バス50番「西洞院正面」下車 徒歩2分

小山登美夫ギャラリー京都




 

 
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