フォイル・ギャラリーでは2009年4月3日(金)から4月25日(土)まで、井上廣子写真展「Inside-Out」を開催致します。
Inside-Outの風景は、遠い異国の特別な物語ではなく、あなたやわたしの日常でもあることを語りかける。こころの内側をひっくり返す(Inside-Out)ことで、何が見えるのか、誰しもが持つ批判的精神に、「目覚めなさい」と呼びかける写真なのである。
―小勝禮子(栃木県立美術館学芸課長)
「Inside-Out」は造形作家として国内外で活動する井上廣子が、ライフワークとして10年以上続けている、精神科病院や少年院など人が隔離されている建物の「窓」を撮影した作品です。阪神大震災をきっかけに「窓」を撮影し始め、その後国内各地に限らず、海外の拠点であるドイツやオーストリア、またイエメンやアラスカへも足をのばしました。過去、戦火に巻き込まれた場所や、現在も傷を負う人々が生きる部屋を写してきた井上の写真。捉えられた無機質な鉄格子、廃墟のような天井や壁、人の温もりがまだ残るベッドの上の布団……、閉鎖的な空間と対峙することで私たちは、人とのつながりの中にこそ希望があるということを実感するでしょう。
自らの原体験をもとにシャッターを切り続ける井上廣子の視点と、「窓」に潜む人の気配、それを見る私たちの視点が交差する「Inside-Out」。今展では約20点を展示致します。
今展にあわせ、写真集『Inside-Out』も発売致します。どうぞ、ご高覧下さいますようお願い申し上げます。